金先物投資家 マサアキ 公式ブログ ゴールドマーケットナビゲーター

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1961年生まれ。名古屋市出身。九州大学卒業。
某名門外資系企業勤務時代に先物取引に出会い、プラチナ先物取引でわずか2ヵ月で150万円を600万円に運用。
後に金先物で600万円を7000万円まで運用。現在、資産1億円以上の富裕層向けに金投資コンサルティングを展開。 ゴールドマーケットナビゲーター(ブログ・メルマガ)を運営し個人投資家に無料で情報を配信中。

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去る11月18日、金価格は重要な節目であった7/20安値(Spot ベースで1073.03ドル)を割れてしまいました。

その安値には大変に大きな意味があり、2011年9月6日天井(Spotベースで1920.44ドル)から今日に至るまでの下げが、更に延長されることになったことを示唆している可能性大であると思います。

前回執筆分で期待したように、今回の安値が7/20(1073.03ドル)を割れない面合わせのW底で済んだのなら、それはギリギリのタイミングで12.5年サイクルがW底になり得た場面でもありましたが、その安値は割れてしまいました。

したがって金の25年サイクルは二位相パターン(12.5年サイクル×2位相)ではなく、やはり三位相パターン(8.33年サイクル×3位相)と見做さねばならないと思います(下のチャート参照)。

<Spot Gold 月足> 
271124.png

第二8.33年サイクルはどう見てもレフトトランスレーションであることを考えると、同サイクルの底は2017年半ば頃までに2008年10月24日安値(680.80ドル)を下抜くかも知れません。

もしかしたら今後しばらくは、ドルが下げてもゴールドではなく電子マネーなのか...???

誰もが現金や株・債券を持っている時に自分だけゴールドを持っているケースなら救われるでしょう。


しかし、これだけ新聞やTVで「ゴールドを買え」というCMが流されている中、多くの人達が実際に煽られながらゴールドを買い、その"多くの人達"の行動が報われるのだろうかと考えると、違うかも知れないだろうなと正直考えたくなります。

私自身が振り返るゴールドの"買い"が最も美味しかった時期は、まだあまりゴールドが注目されていなかった2000~2005年頃でしたが、今はその逆パターンでしょう。

株も同じですが、猫も杓子も特定同一のものを求めるようになったら、多くの場合においてそれはもう売り時です。

重要なことは、自分だけは如何に早く潮目の変化に気付くか??? これです。
筆者個人的には予想通りであり、何の意外感も無いことでしたが、先日パリで起こった同時多発テロに金相場はほぼ無反応でした。

有事に対する金相場の鈍い反応は、実は今に始まったことではありません。
2001年9月11日の米国で起こった同時多発テロの日でも、当日の金価格は僅かに13ドル上がっただけでした。

リーマンショック以前、金相場が反応した材料は、日本国内発のペイオフ解禁、金鉱山会社の売りヘッジ外し、商品銘柄全面高によるインフレ懸念(CRB指数高騰)に、これを後押しするように2005年8月末に発生したハリケーンカトリーナの大暴れなど、気象現象までが金価格を高騰させる材料になっていました。

【Spot Gold 月足】 一旦上げ出すと美味しいところどりの金相場
2015-11-17.png

金は有事に強いようなイメージがありますが、事実はそれ自体には金は殆ど無反応に近いことが多く、有事は有事でも金融的有事に金は敏感であるとは言えそうです。

ただ、テロなどの有事材料自体に対して金は反応が鈍かった反面、9.11以降の金相場は何らかの材料が出る度に上伸していくトレンド形成の切掛けにはなりました。

筆者の個人的な雑感ですが、2015年11月は2001年9.11前後の様子にどこかよく似ている気がします。

9.11以前の金相場はとてもまだ弱気を脱していたような気がしない時期ではありましたが、しかしそれでいながら長期的なW底(1999年9月と2001年2月)は既に打っていたのでした。
今回も1073~4ドル水準はW底となるでしょうか?

目先はこの点が最大の関心を持って金相場を観る部分です。
少なくとも2013年末時点まで、金の25年サイクルは三位相パターンで進んでいるという想定で観測していました。

それは、2013年6月30日(Spot ベース:1180.30ドル)と同年12月31日(1182.65ドル)が、第二8.33年サイクルの前半4.17年サイクルの底値時間帯で綺麗なWボトムを形成していたためです(以下チャート参照)。

【Spot Gold月足 1999~2013年】 2014年当初の見方(現在は既に無効となっている)
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二番底が一番底の安値を更新しておらず、形状的には申し分のないWボトムでしたが、意外にもこれは崩れてしまいました。

よって新たなシナリオを模索するに至りましたが、悩ましいのは25年サイクルが三位相パターンと引き続き見ると、第二8.33年サイクルがレフトトランスレーションになってしまう点です。

第二8.33年サイクルがレフトトランスレーションになると何が不都合かといえば、同サイクルの底打ち時には2008年10月24日(680.80ドル)を下抜くことになるという点です。

これだと現在の金の25年サイクルは2011年9月の1920.44ドルで確定的になり、25年サイクル自体がレフトトランスレーションになって、最後は現行25年サイクル起点の252ドルさえ下回る安値で現行25年サイクルを終わるシナリオが描けてしまいます。

正直、このシナリオには抵抗感を覚えます。
何故なら、第二8.33年サイクルは2015年末を通過した時点で既に7年を経過しており、同サイクルの底打ち時間帯にありながらも、下げ角度が緩いことに加えて680.80ドルから400ドル以上も上値を滞空しているからです(次のチャート参照)。

【Spot Gold月足①】 この見方はまだ正式には無効と出来ないが...
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このように25年サイクルを三位相パターン(3×8.33年サイクル)にしてみると、結末に違和感を覚えますが、二位相パターン(2×12.5年サイクル)として見たらどうでしょうか(次のチャート参照)?

【Spot Gold月足②】 現在位置はちょうど半値押し水準
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二位相パターンとして見れば、現在は上げ幅の半値押しで前半12.5年サイクルの底打ち局面としての眺めることに強い抵抗感は感じられません。

絵のサイズは大きいですが、ごく普通の押し目局面であるようにしか見えませんがどうでしょう?

2015年11月以降、7/20(1073.03ドル)を割れるか割れないかが、今後の見方を二分するポイントになりそうであり、今月は月末まで緊張する日々が続きそうです。
金相場は800ドルまで下げるとか、いやもっと下げるとか...色々見方や意見は交錯してようですが、
当欄では、25年サイクルが中盤に差し掛かったところでの踊り場局面と見ています。

このことについては過去の私のセミナーでも触れましたし、よくは覚えていませんが当欄(ブログ)でも
一・二度書いたかも知れません。

もう一度繰り返すと、2011年9月6日天井から今日至るまでの調整相場は、今から約40年前の1975年初頭から1976年夏までの2年弱の間に大変よく似ていると思うというところが当欄の指摘ポイントです
(以下チャート上の枠内部分)。

【Spot Gold 月足 約40年前】 相場のサイズが今と違うだけで形がそっくり
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元々金相場は固定されていた1オンス35ドルから放れ、1974年末には195.50ドルという、当時では見慣れない三ケタの天井値を見た後、2年弱の調整期間を経てから更に予期せぬ歴史的大暴騰を見ることになりました。

数字で言えば、1オンス35ドルから3年半で160ドル強上げ、1.7年かけて93ドル強の調整(下落)という動きだったわけですが、その後の暴騰が93ドル下落幅の"よくある二倍返し"...なんて甘いものではなかったところが凄かったのです(次のチャート参照)。



【Spot Gold 月足 長い調整の後の大暴騰】このような吹き上げが今回もどこかであるはず
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その後の天井まで上げ幅たるや、直近調整幅93ドルの実に約8倍です。
チャートを見ると、上げ始めてから最初の2年以上、押し目らしい押し目がなかったことに気付きます。
このよう状況下で相場は途中で急に飛び出すことが多く、その後の上げ方が放物線的になります。

【Spot Gold 月足 現在】 単純に当時と同じ上昇倍率なら7722ドル
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1970年台の場面に現在を置き換えると、その後の上昇倍率(7.85倍)を2011年9月6日(1920.44ドル)から2015年7月20日(1073.03ドル)までの下げ幅の約847ドルに単純に掛けると7722ドルになります。
勿論、今度も同じ倍率で上がると誰も言っているわけではないのでこんな単純な話はありませんが、それは逆に言えばもっと上がるということなのかも知れません。

金の長期サイクル25年のタイムスパンで見る限り、2008年10月から2011年9月までの上昇は非常に大人しいものです。

金に限らず、相場はしばしば熱狂の末に終わります。

金相場が本当に長期的に最期を迎える前には、ビックリする程に吹き上げないと終わらない(終れない?)のではないか...当欄ではそのように今の金相場を見ています。


金価格の先行指数と言われてきた北米金鉱株指数は、2010年12月7日の232.72ポイントを天井に、
今年9月11日の直近安値42.72ポイントまで実に82%もの下げを見ることになりました。

【北米金鉱株指数 月足】 下降ウェッジ(上抜け型)収束か
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ここまで下げるとゼロまではもう直ぐそこです(笑)。

それ位に下げた北米金鉱株指数であり、事実金鉱株が不調の期間中、金価格も全く強気であることは出来ませんでした。

しかし、月足チャートは長い時間をかけて下降ウェッジを形成してきており、それがいよいよ収束してきた場面であるように見えます。

いつも言うように下降ウェッジは上抜け型パターンですので、この見方が間違っていなければ金の12.5年サイクル底打ちのタイミングに合わせるように、金価格は後半12.5年サイクルの天井を目指す長期波動に入ると思われます。

北米金鉱株指数は週足で見ても上に窓はポッカリ開いたままになっており、いずれ上に戻って行くことを示唆しているようです(以下週足チャート参照)。


【北米金鉱株指数 週足】 窓あり
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下降ウェッジを抜けなければ週足の窓には届かず、雲抜けも不可能です。

やはり金相場も今秋がカギを握るか?
来月(11月)のファンドの決算時にどのような動きが出るか楽しみです。


 
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