こんにちは。
マサアキです。
1980年1月18日、ドル建て金価格は現物価格ベースで1オンス835ドルをつけました。
これが、それ以降27年以上の長きにわたって破られることのなかった
当面の天井でした。
当時としてこれはとても凄い数字で、
二度と再び見ることはない数字だろうとよく言われていました。
しかし、ドル建て金価格は2007年11月7日に845ドルをつけ、
実に27年ぶりに最高値が更新されたのです。
それ以降、ドル建て金価格は値をグングン伸ばし、青天井の域に入りました。
今日までの最高値は一昨年9月6日につけた1920ドルです。
私はこれさえまだ長期上昇途中の中段高値に過ぎないと思っています。
一方で、円建て金価格はというと、やはり
同じ1980年1月に最高値をつけています。
当時は国内に金先物市場がまだ存在していませんでしたので、
現物小売価格ベースですが、
その時の価格が、1グラム6495円です。
ドル建て金価格の場合と異なる点は、
円建て金価格の今日までの最高値が、
今でも1980年時の高値であり続けていることです。
外貨建て金価格は全て最高値を更新している中、
唯一私たちの円建て価格だけが、今だに1980年時の高値を更新していないのです。
その理由は、
高度成長時代から続いてきたドル円が、一貫した円高トレンドだったことです。
とにかく円建て金価格につきましてはドル円レートの影響をまともに被ってきたのです。
1980年1月当時のドル円レートは、1ドル240円でした。
今とはレートが百数十円も異なるドル円環境では、
いくらドル建て金価格が当時の2倍以上の価格なっていても、
国内価格は当然に値を消されてしまいます。
各々のチャートを見て比較してみましょう。
【ドル建て金相場 過去33年間の足跡】 1980年1月レベルの2倍以上を既に達成済み
↓クリックで画像拡大↓

※上記チャートは、
コチラの業者のチャートを利用しております。
【円建て金相場 過去33年間の足跡】 いまだに1980年1月レベルの下にいる
↓クリックで画像拡大↓

※上記チャートは、
北辰物産の「DIAS」を利用しております。
いかがでしょうか。
円高によってどれだけ円建て金価格が値を削られてきたかが、一目でお分かりだと思います。
ドル建ても円建ても同じチャート形を描いているのはお分かりだと思いますが、
右端が伸び悩んでいるのがよく見えますね。
ところで説明が遅れましたが、1980年1月の金価格大暴騰の原因は、
ソ連(当時)のアフガン侵攻と説明されています。
いわゆる戦争有事という材料で、
金相場がよく動く材料だと昔はよく本に書かれていました。
しかし、現代においては
戦争絡みの有事で金価格が大きく動くことはあまりなくなりました。
あの9.11テロの時でも、その材料そのものでは13ドルしか上がらず、
肩透かしをくらったものでした。
今は何かの材料で動くとするなら、
現在はユーロ危機などの金融有事に対する反応の方が顕著です。
金相場のボラティリティがまだ小さく、今に比べれば動かないに等しかった頃、
私は既に金相場に参入していました。
初心者の頃は、私もこのようなファンダメンタルに傾倒していました。
相場が動いた理由説明に納得性を求めていたからだと思います。
報道される出来事に比べると、テクニカルなどというものは胡散臭く、
何故それが相場の動きを決める力があるのか
納得もしにくく、どこか気色が悪かったのです。
心のどこかでテクニカルを認めたくない気持ちは昔の私にも多分にありました。
しかし、有事がサプライズになって相場が大きく動くタイミングは、
何故か分らないのですが、
必ずテクニカル的につじつまが合うポイントであることに気付きました。
実は、先日の東京金相場の大反騰もそうだったのです。
実は、一部の人たちにはあの時の動きについては事前に、
一つのシナリオとして含みながら構えておくように通達はしていましたが、
何とその通りになってしまいました。
メッセージを受け取っていた人は、
これを読んでいて何のことだかよくお分かりだと思います。
動いた原因は、
「これまでとは次元の異なる金融緩和云々」による円安だったのですが、
テクニカル的にはこうなるはずだと思ったタイミングには、
当局によるサプライズ発表がいつも不思議に重なり、
それが実現することは本当に不思議なことです。
"いつも"そうなのです。
相場とは不思議に上手く出来ているものなのです。
相場には"出遅れ"という言葉がよく使われます。
円建て金は長年続いた円高により、他国の金価格にかなり出遅れているのです。
相場の出遅れというものは、どこかで解消されようとする動きを見せるものです。
円建て金相場にとっては、ちょうど今がその局面であろうと思います。
これは相場の自立的な動きです。
現在は円安が先行しています。
重要なことは、
この円安は"トレンド"であり、
一時的な反騰や反落などの短期的な動きのレベルのものではなさそうであることです。
長引くドル建て金相場の調整に一度ケジメがつき、
安止まりしている円にドル建て金の上伸がやがて重なるでしょう。
そして、その時増幅された円建て金価格が示現するであろうことは
誰でも想像が出来ると思います。
トレンドというものは、一度出来上がると容易に変化するものではありません。
テクニカルの勉強を始めると、そういうことも段々と自分の理解として浸透してきます。
私はいつも皆さんに、
「テクニカルを勉強すれば今よりも金相場からお金を稼ぎ易くなりますよ」
と言い続けてきました。
私の
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ぜひ読んでみて下さい。
きっと大きな感動があると思います。
では、また。