今年もあと残すところ2ヶ月を切りました。
2013年の金相場の動きには気だるさを感じた方が多いことでしょう。
それもそのはずです。
2013年は金相場が4.25年サイクルの底という準長期サイクルの終焉を見た年です。
その終点があの6月28日につけた1180ドル(円建てでは3750円)です。
しかし、それは長期8.5年サイクルの前半サイクルですので、
同時に後半4.25年サイクルの出発でもあります。
再び高値を目指す出直り相場の中にいる割には何かパッとしない現在の金相場ですが、
こういう時は「天井三日、底百日」という相場の格言を思い出すべきかも知れません。
相場は一度本格的に沈み込むと、
底を突いてもしばらくはなかなか上に伸びてはいかないもので、
それが相場の常なのだと受け入れるしかありません。
週足チャートを眺めてみると納得出来るのではないでしょうか。
【Spot Gold 週足】↓クリックで画像拡大↓

※上記チャートは、
北辰物産の高性能相場分析ツール「DIAS Pro」を利用しております。
あの6月28日以降、最近見た安値はある中期サイクルの底ですが、
1180ドルを下抜いてはいません。
その安値から現在反騰中ですが、大きい絵としてチャートを見ると、
この先越えて欲しいのは下記の二本のラインです。
1. 50ヶ月移動平均線(現在1450ドル水準)
2. 40ヶ月移動平均線
(現在1530ドル水準)上記二本のラインは上昇途中で一旦ぶつかりながらも、両方とも上抜けて行くと見ています。
一度週足の雲から大きく乖離した相場は、ゆっくりとその乖離を解消して雲に接近しています。
金相場は6月28日大底に向かう前、上限を1800ドルライン、
そして下限を1520ドルラインに挟まれたボックス圏内で保合い相場を演じていました。
現在の40ヶ月移動平均線がその時の下限ライン(1520ドル)に近似していることは奇妙です。
2014年中にこの40ヶ月移動平均線は上抜け、
一度下抜けた同ボックス圏内に戻ると見ていますが、
ボックスの上限1800ドルを更に上に抜けるかどうかは微妙です。
ドル建て金相場が、この先大きな逆三尊パターンを作るのなら
同年中は、1800ドル水準ラインが上値の限界になるかも知れません。
【Spot Gold 月足】↓クリックで画像拡大↓

総じて2014年の金は出直り相場になると見ていますが、
年前半のきつい下げによって切り下げられたボリンジャーバンドによって、
価格はまだ右下に押し流される圧力を受けています。
同バンドの中心線と下限線の間にある -σ のラインが目先のハードルですが、
年末くらいにはもう少し様子が見えてくると思いますので、またその時にでも再考してみましょう。