イエレン次期FRB議長は、よく「ハト派」だと言われていますが、
何を示すのか、そしてどのような経済への影響や金相場への影響があるかを解説します。
そもそも「ハト派」とは、穏健派と同義です。つまり、穏やか且つ大胆ではなく、可もなく不可もないやり方で進行・問題解決をしていくことです。
ちなみに、逆である強硬派は、タカ派と呼ばれます。
それでは、イエレン氏がハト派であることは何を示すのでしょうか。
まず大前提として、現FRB議長であるバーナンキ氏は、中道派です。
タカ派寄りであることが多い時期もありましたが、状況によってはハト派であったりもしました。
そしてバーナンキ氏は、FRB内のハト派とタカ派を中立的に判断していたのです。
これが、ハト派のイエレン氏がFRB議長になることで、FRBは安定感を保つことが可能でしょう。
しかし、市場にとっては安定ほどつまらないものはありません。
それに、FRB議長とはいえ、好き勝手に全てを決定・実行できるものではなく、
各12地方にある連銀総裁やFOMC委員、幹部、
アメリカ政府やアメリカの金融機関などの決定事項などを精査し、実行していくまでなのです。
ただし、やはり最終決定権はFRB議長にあるため、
経済への影響力は世界一といってもよいほど強いものです。
そもそもFRBのハト派は、金利を低くして米ドルの経済的循環、つまり流動性を高めることです。
そして、景気が悪いときはタカ派に軍配が上がり、
景気が良くなる傾向のときは、ハト派に軍配が上がります。
今の次期は、確実にハト派に軍配が上がります。
タカ派も、ハト派になることもあるくらいです。
というよりも、景気回復傾向のときはタカ派の出番は極端に少なくなるのです。
そう考えていけば、アメリカの株高はイエレン氏が
2014年2月にFRB議長に就任してからも上昇傾向になることでしょう。
しかし、今までドル安などで得をしてきた企業などは悪化するため、
あくまで平均株価では上昇していくというものです。
そして、ドル高になることは市場でもほぼ確実視されており、
緩やかながら1ドル110~120円ほどになるのではないかという話もあります。
それでは、金相場はどうなるのでしょうか。
いつも言うように金相場とドル相場は、明確な関係があり、
ドル高になれば金相場は下落する傾向があります。
もちろん短期的には連動はしませんが、
中期~長期であれば間違いなく過去においては連動してきました。
今後もその傾向はあることでしょう。
しかし、アメリカや日本経済は回復に兆しがあっても、ヨーロッパはそうではありません。
ドイツやフランス、イギリスなどは良いですが、
イタリア、スペイン、ギリシャなどの問題はまだ解決していません。
そしてユーロについても、まだ信用不安は根強くあります。
ファンダメンタル上ではこれらのことを総合的に判断して、金相場は動いていくことでしょう。
あとは、テクニカルでどこまで判断できるか。
それはあなたの力量次第です。
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