前回投稿では、金相場が新たな長期上昇トレンドに入った可能性が高いと述べました。この見方が正しいなら、当然の如く最大の関心事は次の目標値です。
今回は、2011年9月6日天井(1920.44ドル)以降の調整期間が4年以上と非常に長かった分、これに見合った非常に大きな反動(上昇)エネルギーを蓄えている可能性が高いと見ています。
現在、向かい出したであろうと思われる金の長期22年サイクル大天井は、もしかすると4000ドルを超える数字になる可能性があると思います。
< Spot Gold 月足>

通常、落ち着いて下落後の戻り幅を計算する時は黄金率を用いることが多いので、2011年9月6日(1920.44ドル)から2015年12月3日(146.25ドル)までの下落幅874.19ドルを使い、幾つかの控えめな目標値を算出してみると以下のようになります。
1)
最も低い目標値
1046.25(ドル) + 874.19(ドル) × 1.382倍 = 2254.38(ドル)
2)
次なる上の目標値
1046.25(ドル) + 874.19(ドル) × 1.618倍 = 2460.69(ドル)
3)
更にその上の目標値
1046.25(ドル) + 874.19(ドル)× 2倍 = 2794.63(ドル)
因みに2008年時のリーマン・ショック暴落後の戻り相場は、暴落幅350.00ドルに対して×黄金率どころか非常に大きく、戻りの終点になった2011年9月6日(1920.44ドル)は3.54倍返しの水準でした。
金相場の場合、上昇相場がトレンドづくと、上記のような黄金率で計算したような目標値など遥かに超えた位置まで上がっていくケースが多く見られます。
今回も、大天井まで単純に2008年時と同じ倍率を適用すると以下の数字が算出されます。
1046.25(ドル) + 874.19(ドル)× 3.54倍 = 4140.88(ドル)
ただ、商品相場の打ち上げは第三波が最大になる傾向があり、もっと大きな倍率になることも考えられます。
要するに金相場の長期第三波の天井は青天井であり、終点の数字を言い当てることはまず不可能です。