金相場は800ドルまで下げるとか、いやもっと下げるとか...色々見方や意見は交錯してようですが、
当欄では、25年サイクルが中盤に差し掛かったところでの踊り場局面と見ています。
このことについては過去の私のセミナーでも触れましたし、よくは覚えていませんが当欄(ブログ)でも
一・二度書いたかも知れません。
もう一度繰り返すと、2011年9月6日天井から今日至るまでの調整相場は、今から約40年前の1975年初頭から1976年夏までの2年弱の間に大変よく似ていると思うというところが当欄の指摘ポイントです
(以下チャート上の枠内部分)。
【Spot Gold 月足 約40年前】 相場のサイズが今と違うだけで形がそっくり

元々金相場は固定されていた1オンス35ドルから放れ、1974年末には195.50ドルという、当時では見慣れない三ケタの天井値を見た後、2年弱の調整期間を経てから更に予期せぬ歴史的大暴騰を見ることになりました。
数字で言えば、1オンス35ドルから3年半で160ドル強上げ、1.7年かけて93ドル強の調整(下落)という動きだったわけですが、その後の暴騰が93ドル下落幅の"よくある二倍返し"...なんて甘いものではなかったところが凄かったのです(次のチャート参照)。
【Spot Gold 月足 長い調整の後の大暴騰】このような吹き上げが今回もどこかであるはず
その後の天井まで上げ幅たるや、直近調整幅93ドルの実に約8倍です。
チャートを見ると、上げ始めてから最初の2年以上、押し目らしい押し目がなかったことに気付きます。
このよう状況下で相場は途中で急に飛び出すことが多く、その後の上げ方が放物線的になります。
【Spot Gold 月足 現在】 単純に当時と同じ上昇倍率なら7722ドル

1970年台の場面に現在を置き換えると、その後の上昇倍率(7.85倍)を2011年9月6日(1920.44ドル)から2015年7月20日(1073.03ドル)までの下げ幅の約847ドルに単純に掛けると7722ドルになります。
勿論、今度も同じ倍率で上がると誰も言っているわけではないのでこんな単純な話はありませんが、それは逆に言えばもっと上がるということなのかも知れません。
金の長期サイクル25年のタイムスパンで見る限り、2008年10月から2011年9月までの上昇は非常に大人しいものです。
金に限らず、相場はしばしば熱狂の末に終わります。
金相場が本当に長期的に最期を迎える前には、ビックリする程に吹き上げないと終わらない(終れない?)のではないか...当欄ではそのように今の金相場を見ています。