金先物投資家 マサアキ 公式ブログ ゴールドマーケットナビゲーター

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1961年生まれ。名古屋市出身。九州大学卒業。
某名門外資系企業勤務時代に先物取引に出会い、プラチナ先物取引でわずか2ヵ月で150万円を600万円に運用。
後に金先物で600万円を7000万円まで運用。現在、資産1億円以上の富裕層向けに金投資コンサルティングを展開。 ゴールドマーケットナビゲーター(ブログ・メルマガ)を運営し個人投資家に無料で情報を配信中。

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北米金鉱株指数は金価格と綺麗に連動しています(以下二枚のチャートを比較参照)。
それ故に両社のチャート形は互いに酷似しています。

同時に、同指数は金相場の先行指数として参考にされているものですが、これを週足で見ると現在値の3倍近い高数値のところに開き窓があります。

窓が開いているということは、いずれはその水準まで同指数が戻る可能性が高いことを示唆しており、その時は金価格も当時の水準まで戻る可能性があると思います。


【北米金鉱指数 週足】 随分と高い位置に開き窓が存在する
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但し、現在の金価格は第二8.33年サイクルの終盤に差し掛かっており、戻るとしても現在向かっている
第二8.33年サイクルが底を突いた後の話になるでしょう。

同指数に窓が開いた日は、金相場が1500ドル割れを起こした2013年4月12日でした。


【Spot Gold 週足】 2013年4月12日は金価格が1500ドルを割れた日
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将来、金相場がこの窓埋めで終れば第三8.33年サイクルは弱気でしょうが、そこで頭打ちにならず、続伸して行けば金相場は1920ドル超えの可能性もあるでしょう。

しかし、とりあえず現在は第二8.33年サイクルの底打ち局面と辛抱して向き合う相場であると観ています。
5年半サイクルの天井期にありながら全然下がり始めないドルが邪魔をし、強含みしない金相場です。

数年前に起こったユーロ危機は金にとって強材料でした。
しかし、その後のギリシャ危機では金は上がりませんでした。

また、リーマンショック時も株に遅れて益出しの利確に暴落したものの、それ自体は金に強材料として働きましたが、今夏に起こったチャイナショックには金相場はほぼ無反応でした。

2001年の9.11の時は、反騰幅は13ドルと僅かでしたが一応は上げ材料となりました。
この出来事は、その後の金相場の上昇トレンドを決定付ける切掛けにもなりましたが、最近起こったパリのテロに金相場は全く反応しませんでした。

過去に比べ、今は金相場に資金が入ることがあたかも不都合であるかのようです。
何が起こっても金価格が上がらない現状は何故でしょう?

もしかすると、数年前と比べて今の金融環境が段々変化しているからでしょうか?

時代は徐々に電子マネーに向かっているように見えます。
そうであれば、金というものの存在はしばし邪魔になるかも知れません。

電子マネーは、当初SUICAやPASMOなどのようなカードへのチャージ型から始まり、最近はTUTAYAのTポイントカードにも現金チャージ可能型のものが出てきました。
時代はドンドン電子マネーを推奨しているかのようです。

本格的なものとしては、ビットコインやモナーコイン、またリップルなどのようにコンピュータ上に存在する形態のものへと進化しています。
次は通貨が私たちの体の中にでも入るのでしょうか。

ご存知のようにそれらの仮想通貨は取引相場が既に存在していますがまだ普及しきっている状況ではなく、最終段階に至るまでに今しばらく時間を要するでしょう。

それまで金はゆっくりと弱含みなのかな???


<BTC/JPY> ビットコイン/円相場 日足
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金を買いまくっても値が上がらないのは、金買いに対してわざと失望感を演出しているのかも知れないと考えれば辻褄が合う気もします。

既にレフトトランスレーションが確定している金の第二8.33年サイクルの底打ちまでにはまだ1年強はあり、少なくともそれまで金は弱いと見ておかねばならないかも知れませんね。

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【Spot Gold 月足】 第二8.33年サイクルの底打ちにはまだ早い
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第二8.33年サイクルの起点から横軸を数えると、明らかに底打ち時期にはあと少しだけ時間が必要であるよう見えます。

それまでの反騰局面は中期的に戻り売り場面になるということなのでしょう。



前回投稿文では、金の第二8.33年サイクルの先行きについて悲観的な見通しを描きました。
サイクル論をベースに金の長期相場を眺めればあのように見ざるを得ません。

通常、サイクルは下記のような形になります。(下図参照)。
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ところが、レフトトランスレーションなのに、起点より高値で底打ちした例も過去にありました。
旧25年サイクルです(以下チャート参照)。

<旧25年サイクル> レフトトランスレーションでも起点を下抜いていない
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旧25年サイクルはそれ自体が極端なレフトトランスレーションでした。

チャート上の右端に見えているW底がそのサイクル底(終了点)ですが、明らかにサイクル起点より高値で終っています。

旧25年サイクルに内包されているサブサイクル(8.33年サイクル)についても同様です。

よく見ると、第一及び第二8.33年サイクルが各々の起点より高値で底打ちしており、これらは現行25年
サイクルにおいてはまず見たことのないサイクル形です。


<金相場 起死回生最後の希望>
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通常、レフトトランスレーション型のサイクルは前回記事に書いたような見方をするのがセオリーであると思います。

しかし、もし現行25年サイクルの第二8.33年サイクルが旧25年サイクルの時のような形(上のチャート上では①)で底打ち出来れば、もしかするとまだ起死回生の望みがあるかも知れません。
去る11月18日、金価格は重要な節目であった7/20安値(Spot ベースで1073.03ドル)を割れてしまいました。

その安値には大変に大きな意味があり、2011年9月6日天井(Spotベースで1920.44ドル)から今日に至るまでの下げが、更に延長されることになったことを示唆している可能性大であると思います。

前回執筆分で期待したように、今回の安値が7/20(1073.03ドル)を割れない面合わせのW底で済んだのなら、それはギリギリのタイミングで12.5年サイクルがW底になり得た場面でもありましたが、その安値は割れてしまいました。

したがって金の25年サイクルは二位相パターン(12.5年サイクル×2位相)ではなく、やはり三位相パターン(8.33年サイクル×3位相)と見做さねばならないと思います(下のチャート参照)。

<Spot Gold 月足> 
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第二8.33年サイクルはどう見てもレフトトランスレーションであることを考えると、同サイクルの底は2017年半ば頃までに2008年10月24日安値(680.80ドル)を下抜くかも知れません。

もしかしたら今後しばらくは、ドルが下げてもゴールドではなく電子マネーなのか...???

誰もが現金や株・債券を持っている時に自分だけゴールドを持っているケースなら救われるでしょう。


しかし、これだけ新聞やTVで「ゴールドを買え」というCMが流されている中、多くの人達が実際に煽られながらゴールドを買い、その"多くの人達"の行動が報われるのだろうかと考えると、違うかも知れないだろうなと正直考えたくなります。

私自身が振り返るゴールドの"買い"が最も美味しかった時期は、まだあまりゴールドが注目されていなかった2000~2005年頃でしたが、今はその逆パターンでしょう。

株も同じですが、猫も杓子も特定同一のものを求めるようになったら、多くの場合においてそれはもう売り時です。

重要なことは、自分だけは如何に早く潮目の変化に気付くか??? これです。
筆者個人的には予想通りであり、何の意外感も無いことでしたが、先日パリで起こった同時多発テロに金相場はほぼ無反応でした。

有事に対する金相場の鈍い反応は、実は今に始まったことではありません。
2001年9月11日の米国で起こった同時多発テロの日でも、当日の金価格は僅かに13ドル上がっただけでした。

リーマンショック以前、金相場が反応した材料は、日本国内発のペイオフ解禁、金鉱山会社の売りヘッジ外し、商品銘柄全面高によるインフレ懸念(CRB指数高騰)に、これを後押しするように2005年8月末に発生したハリケーンカトリーナの大暴れなど、気象現象までが金価格を高騰させる材料になっていました。

【Spot Gold 月足】 一旦上げ出すと美味しいところどりの金相場
2015-11-17.png

金は有事に強いようなイメージがありますが、事実はそれ自体には金は殆ど無反応に近いことが多く、有事は有事でも金融的有事に金は敏感であるとは言えそうです。

ただ、テロなどの有事材料自体に対して金は反応が鈍かった反面、9.11以降の金相場は何らかの材料が出る度に上伸していくトレンド形成の切掛けにはなりました。

筆者の個人的な雑感ですが、2015年11月は2001年9.11前後の様子にどこかよく似ている気がします。

9.11以前の金相場はとてもまだ弱気を脱していたような気がしない時期ではありましたが、しかしそれでいながら長期的なW底(1999年9月と2001年2月)は既に打っていたのでした。
今回も1073~4ドル水準はW底となるでしょうか?

目先はこの点が最大の関心を持って金相場を観る部分です。
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