この7月以降、ロシア株式市場から急速に資金が逃げている様子です。
これは恐らくウクライナ問題に絡むG7からの制裁に加えて、
あのマレーシア機撃墜事件に対する追加制裁の表れでしょう。
この事件以降(7月)、先進諸国はロシア金融機関への投資を禁止しています。
<ロシア株RTS指数 日足> 下げはここで止まったのか?↓クリックで画像拡大↓

※上記チャートは、
北辰物産の高性能相場分析ツール「DIAS Pro」を利用しております。
最近のニュースでは、G7サイドによる執拗なロシアへの制裁項目追加に対し、
ロシアが報復措置を発表したことを伝えていました。
今回の報道ではロシアが先進諸国からの青果など一部食料の不買などの内容でしたが、
果たしてこの程度で済むかどうかは全く不明で、
市場では追加措置が出る懸念が燻っています。
追加制裁と報復合戦が高じてくると
個人的に怖いのは、ロシアによる白金族(プラチナとパラジウム)の輸出制限が
報復措置に盛り込まれるのではないかということです。
特に
パラジウムはロシアが世界一の生産国であり、
南アと合わせると二か国で世界供給量の85%を占め、
ロシア単独でも第二位である南アの2倍弱とダントツです。
以前にも書いたことですが、基本的に貴金属市場は連動して動くので、
金市場に取り組む者にとっても他市場のこととして
見過ごすわけにはいかなくなる可能性が高いと見ています。
実際、クリミア問題が発生した年初の頃から、
将来の入手困難を先読みしたと見られるパラジウム高が継続しており、
容易には終焉しそうにないこの問題が
貴金属相場に長期的効用を持つファンダメンタルズになりつつある気がします。
金相場においても長く続いた調整終焉の気配がテクニカル的に漂う中、
上記で懸念していることは金の反転上昇開始時期とも辻褄が合う気がします。
<Spot Palladium 週足> この上昇相場はまだ若いと見る↓クリックで画像拡大↓

中段保合いを上抜けたばかりの相場はまだ若く、まだ伸び余地があると見ます。
<Spot Gold 日足> 逆三尊...右肩は既に決まったと見る↓クリックで画像拡大↓

逆三尊は右肩が形成されるとその後は勢いよく上がっていくパターンです。
このことは前回記事で述べました。
右肩は下降ウェッジを上抜けており、セオリー通り順調に動いています。
いつものことですが、
金相場の強気を支援するファンダメンタルズが出て来ると、
不思議に強気のチャートパターンが示現してくるものでもあります。
では、ロシアから逃げた資金はどこに行ったか?
他のBRICS諸国の中で、とりわけ中国がその受け皿になっているとのことです。
(以下上海株チャート参照)
<上海A株指数 日足> ロシアから抜かれた資金が流入↓クリックで画像拡大↓

上海株の上昇はロシア株の下落と時期もピッタリ合い、
どうやら上記は裏付けられているようです。
インドと一、二位を争う程の金嗜好性が高い国である
中国が潤って得たお金が金市場に向かう可能性は非常に高いとも思え、
その視点からも金相場の先行きは明るいと見て良いのではないか...そんな風に見ています。
上記の"チャートパターン"は、相場の先行きを占う上で非常に便利なテクニカル分析手段です。
相場が描く絵をチャート上で見るだけで、
目先のトレンドが読めたり理論目標値まで計算出来たりします。
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