ゴールドマーケットナビゲーターは文字通り金相場をテーマとしていますが、
銀相場についても解説してもらえませんかという依頼が旧年中に数件ありました。
日本人でも銀相場に興味がある人がいるのですね。
日本人が関心を向ける白系貴金属は、多くの場合プラチナです。
不況だの何だのと言いながら、基本的に日本人は安価なものにはあまり関心を示しません。
安価なものより高価なものを選考する傾向は他の面においてもはっきりしています。
例えば、今の季節の外出時に着るアウターは、
有名ブランドならどこのものでも決して安くはありませんが、
その中でもトップブランドは何といっても MONCLER(モンクレール) でしょう。
一着十数万円もしますから、簡単に手が出そうな価格域のものではないだろう...と思いきや、
毎年冬になると都内で道行く非常に多くの人達はモンクレールのアウターを着て歩いています。
(日本人はみんなオカネ持ってるよね~)
日本人が貴金属を買う場合にも同じ傾向が出ていると思います。
皆さん、高価な金やプラチナには関心が向くのですが、
銀を買っていこうとする人はまずいません。
もちろん銀も金と同様、貴金属であることは誰でも知っているはずなのに...です。
いつの間にか、日本人のDNAには、
「安価=低品質」の連想パターンが刷り込まれてしまったようです。
一般消費財の世界ならその考えで通用すると思いますが、
投資の世界で稼ごうと思うなら異なる見方も必要です。
一般的に投資家たちは、
どんな投資対象でも良いので割安なマーケットを探そうとします。そして、見つけたら
そこへ資金を投入してバブルを作っていきます。現在の貴金属市場を見ると、一つの大きく
歪んだ現象に気付きます。
それは、
銀価格の大きな出遅れです。
貴金属市場は、金、銀、プラチナ、そしてパラジウムの4種類銘柄で構成されています。
この中で最初に狂乱相場を演じたのは2000年のパラジウムでした。
金相場でさえ当時260~270ドル台に低迷していた時期に
驚きの1000ドル超えを果たした金属です。
そしてリーマンショック前のプラチナ価格は2290ドルまで昇り詰めました。
金価格が1030ドル天井をつけたのと同じ時期です。
銀価格は、金が1980年1月に835ドル天井(当時にしたら物凄い高値だった)つけたのと同じ時に
41ドル50セントという高値をつけています。
銀価格がその高値を上抜いたのは2011年4月の49ドル31セントでしたが、
1980年の高値を一瞬更新しただけでした。現在も1980年当時の値段より沈んでいるのは4つの中で銀価格のみであり、
とても
不可解な事実です。
貴金属市場で割安感が最も出ているのは、明らかに銀市場です。
他銘柄と比較してみると一目瞭然です。
<金> ドンドン高値更新中(1980年高値はもう遥か下)↓クリックで画像拡大↓

※上記チャートは、
北辰物産の高性能相場分析ツール「DIAS Pro」を利用しております。
<プラチナ> 2008年天井から大暴落するも再び高値圏へ↓クリックで画像拡大↓
<パラジウム> 2001年天井に再び近づいている程の高値↓クリックで画像拡大↓

そして・・・
<銀> 銀だけが今も1980年高値の下に沈んでいる↓クリックで画像拡大↓

上の4銘柄のチャートを一度に見れば、銀価格が如何に出遅れているかが分かると思います。
相場においてある部分だけが出遅れていたり歪んでいたりすると、
その部分は
いずれ補正されるのが相場の習性です。
もしその習性が銀価格の出遅れに適用されたとするならば、
銀相場はこの先あるところで大暴騰する可能性があると思います。金と銀のサイクルは各々独自ですが、基本的に金が上がれば銀も連れて上がります。
いつも言うように、金のサイクル的余命はまだかなりありますので、
銀についても同様に言えると思い、
どこかで出遅れ分を一気に取り戻すのではないかと見ています。
無料メルマガでは金のサイクルを解説していますので、
銀に興味を持った方はこちらを見て、銀のポテンシャルを推し量ってみて下さい。