既にご承知の通り、金価格と白金価格はとうに逆転しています。
逆転後の価格差がドンドン拡大しており、2015年10月2日現在で白金価格は770円も金価格より安価になっています。
リーマンショック直後も白金価格が金価格を下回っていたこともありましたが、結果的にそれは一時的な現象でした。
今回の逆転現象は価格差が拡大傾向にあるので恒常的になるかも知れず、間もなくその価格差が1000円にまで届くかも知れません。
<白金価格-金価格> 2015年10月2日現在770円差...1000円差も射手圏内か

「白金の方が金より高い」ということは、直近数十年に亘って長らく市場では常識でしたが、遂にその常識が崩れる日がやって来たか...とそんな感じがします。
金融的有事が起こる環境が進んでくると、金しか上がらない時代が来ると昔から言われていましたので、
今日もしかするとその段階に突入しつつあるのかも知れません。
更にもう一つの面白い現象は、白金とパラジウムの価格差がかなり縮まってきていることです。
これについても、パラジウムよりも白金の方が高いことは当たり前でしたが、もしかすると同価格になる日(または瞬間)をこの先見ることがあるのかも知れません。
もしそれが実現したら、金と白金の価格差逆転よりもこちらの方が大きな衝撃でしょう。
<白金価格-パラジウム価格>

市場というところは、どのタイミングでどんな現象が起こるかを正確に予期することは出来ません。
その昔、西暦2001年の1月、金価格は260~290ドル程度に沈んでいながら、パラジウムが1000ドル超えを果たしたことは誰も予期出来なかったことでした。
当時のパラジウムように、相場というところは、参加者の期待が全くない閑散とした市場が予期せぬ
お化け相場に発展することがよくあります。
価格が沈んで既に久しい金も、ある日突然トレンド反転してくる可能性は十分あります。
市場が冷えているからこそ、目を離さずよく見ておくべきなのです。