少なくとも2013年末時点まで、金の25年サイクルは三位相パターンで進んでいるという想定で観測していました。
それは、2013年6月30日(Spot ベース:1180.30ドル)と同年12月31日(1182.65ドル)が、第二8.33年サイクルの前半4.17年サイクルの底値時間帯で綺麗なWボトムを形成していたためです(以下チャート参照)。
【Spot Gold月足 1999~2013年】 2014年当初の見方(現在は既に無効となっている)

二番底が一番底の安値を更新しておらず、形状的には申し分のないWボトムでしたが、意外にもこれは崩れてしまいました。
よって新たなシナリオを模索するに至りましたが、悩ましいのは25年サイクルが三位相パターンと引き続き見ると、第二8.33年サイクルがレフトトランスレーションになってしまう点です。
第二8.33年サイクルがレフトトランスレーションになると何が不都合かといえば、同サイクルの底打ち時には2008年10月24日(680.80ドル)を下抜くことになるという点です。
これだと現在の金の25年サイクルは2011年9月の1920.44ドルで確定的になり、25年サイクル自体がレフトトランスレーションになって、最後は現行25年サイクル起点の252ドルさえ下回る安値で現行25年サイクルを終わるシナリオが描けてしまいます。
正直、このシナリオには抵抗感を覚えます。
何故なら、第二8.33年サイクルは2015年末を通過した時点で既に7年を経過しており、同サイクルの底打ち時間帯にありながらも、下げ角度が緩いことに加えて680.80ドルから400ドル以上も上値を滞空しているからです(次のチャート参照)。
【Spot Gold月足①】 この見方はまだ正式には無効と出来ないが...

このように25年サイクルを三位相パターン(3×8.33年サイクル)にしてみると、結末に違和感を覚えますが、二位相パターン(2×12.5年サイクル)として見たらどうでしょうか(次のチャート参照)?
【Spot Gold月足②】 現在位置はちょうど半値押し水準

二位相パターンとして見れば、現在は上げ幅の半値押しで前半12.5年サイクルの底打ち局面としての眺めることに強い抵抗感は感じられません。
絵のサイズは大きいですが、ごく普通の押し目局面であるようにしか見えませんがどうでしょう?
2015年11月以降、7/20(1073.03ドル)を割れるか割れないかが、今後の見方を二分するポイントになりそうであり、今月は月末まで緊張する日々が続きそうです。